CT検査について 戻る
 当院にはMRIではなく、CTを設置しています。CTとMRIは一緒の様で、見ているものが異なります。CTはレントゲン線で検査していますので、カルシウム成分が見えます。MRIは磁気で検査しますので、主に水分が見えます。また、現在の技術では、一般的に、CTは数秒~数分で検査が終了しますが、MRIは十数分~40分検査に時間がかかります。つまり、長時間動かずにいられる元気な大人で、さらに動きのない頭蓋内の、脳動脈瘤や脳腫瘍あるいは脊髄等の水分を中心とした病変の検査はMRIがすぐれていますが、じっとできない小児や、閉所恐怖症のある方や病気でしんどい大人、呼吸等で動きのある頭部以外の体の検査や、頭蓋骨を含む全身の骨折などのカルシウム成分の検査が必要となる外傷、緊急性を要する出血や脳梗塞超急性期など、全身を含めた、大多数の検査ではCTの方が有利です。実際、救急病院では、脳出血やくも膜下出血あるいは脳梗塞超急性期の場合、CT検査のみで手術加療やtPA療法(脳梗塞超急性期血栓溶解療法)を施行することが一般的です。もちろん時間があれば両方できれば鬼に金棒ですが、大きな病院でもない限り両方そろえることは困難であり、検査時間や費用の点でも困難な状況です。当院では私が今まで救急加療を中心に行っていたこともあり、MRIではなくCTを導入いたしました。さらに、CTでは本来苦手であった脳血管や腫瘍あるいは脊髄等の検査も可能とするため、3次元血管撮影処理が可能な最新のCT(3DTCTA)を導入しております。

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